2011年12月1日木曜日

新米の翻訳者へのアドバイス


案件を受け取ってから翻訳を納品するまでの間に、翻訳者として気をつけなければならないことが沢山あります。
在宅での仕事は快適で良いものです。が、慣れてくると仕事をしているのだということを忘れてしまいがちになります。故に、フリーランスの在宅翻訳者達が心に留めておいたほうが良いと思われる事項を以下に記します。

訳す前に

まず、条件が完全に明解であることを確認する。

1
文字カウント:ファイルをチェックした後、もしクライエントの提示する文字数に同意できない場合、訳し始める前にはっきりさせましょう。
支払い:クライエントが明確な支払期日を提示していることを確認しましょう。そうしないとクライエントが不明瞭な支払い条件をいいことに、何ヶ月も支払いを遅らせてしまったりします。払ってもらえるまで毎日メールを送ったりしたくはないですよね。

2
支払い方法:クライエントによっては、ペイパル(PayPal)、マネーブッカーズ(Moneybookers)や特定の銀行口座への振込みを断られることもあります。振込先を支払い期日の前日まで伝えていないという状況は避けましょう。これはまず最初にしておき、例えば銀行振り込みの場合、氏名、銀行名、銀行口座番号、支店名・番号など、必要な情報は全て提供しておくようにしましょう。

3
締め切りや品質に問題があった場合、ペナルティーがあるかどうかを聞く。もちろんこれは話題にしたいことではありませんが、最初に知っておくのは良いことです。そうでなければ、締め切りに遅れてしまったために、90%しか支払われないことについて異議申し立てしてしまうことになります。

4
従うべき特定の指示があるかどうかを尋ねる。例えば、視覚的な内容や吹き替えを翻訳するとき、しばしば定められた文字制限を守らなければなりません。クライエントによっては、特定の単語や製品名を訳してほしくない場合があります。規定の語彙を使用しなければならない場合もあります(Microsoft\'s language portal 参照)。クライエントが指示し忘れていることもあるので、最初に確認しておきましょう。


翻訳作業
仕事条件が全て明確になったら、翻訳を開始できます。

以下のルールを守ること:

6.
文書を編集するのに適切なソフトを使用すること。例えば、もしクライエントがワード’07で作られたファイルを送ってきて、前のバージョンのワードで入力し、フォーマットを変えてしまったとします。これは大抵クライエントに、正しいソフトを使用して全ての文書を書き直すよう言われてしまいます。これがどれだけ時間のロスになるかは容易に想像できると思います。なので、受け取ったファイルに関して不確かなことが少しでもある場合はクライエントに前もって尋ねましょう。

7
技術的・科学的用語を翻訳せねばならず、あまり自信が無い場合、技術/科学/医薬辞書をためらわずに使いましょう。インターネット上で使えるものもいくつかあり、良い例文が挙げられているので、それは大いに助けになるでしょう。特定の参考文献や辞書が無いような業種に関するものなら、類似文書を入手するようにしましょう。

8
文書によっては、国の文化や歴史に関連するものもあります。これらは、文字通りに訳すよりも、百科事典(またはWikipedia)を開き、全ての名前や参照を正しく適用させるようにしましょう。
文字修正や他の小さなミスをなくすように一度見直しましょう。そして訳文の一貫性に注意を払いましょう。

数時間の作業の後、文書に慣れてきて、最初と少し違ったスタイルで翻訳してしまうかもしれません。もし必要であれば修正し、最初から最後まで同じスタイルになるようにしましょう。
翻訳が終わってから

9.
翻訳を納品するとき、フィードバックを頼みましょう。これはクライエントにとっては、翻訳者が自分の仕事の品質に気を配っているということを知ることが出来、翻訳者にとっては評価を受け、自分の強みやもっと力を入れるべき部分を知る良い機会になります。

10.
全ての翻訳のコピーをとっておきましょう。バカバカしく聞こえるかもしれませんが、たまに、クライエントは納品後数週間してから再びファイルを送るように言ってきたり、いくつかの修正をするように言われることがあります。

そして最も重要なことは――何を翻訳するのであれ、心を込めてやりましょう。
翻訳品質は、経験や心構えの結果でしかありません。

 
エリック・スビーリ